コーポレートガバナンスコードの成立によって、最近では「中長期的視点での経営」というお話をあちらこちらで耳にするようになりました。私が度々思い出すのが、Google創業者のLarry Page氏とSergey Brin氏がIPO時に出したレターのこと。
数年ぶりに読み返して、ウォーレン・バフェット氏の影響を受けたものだという事を思い出しました。なるほど。一部の方々の中では有名ですが、資本政策も注目に値します。
このレターは上場時の申請書類、Form S-1の中に記載されたもので、会社のウェブサイトでも同様のものが確認できます。
IPOが2004年ですので、もう15年近く前のものになります。
そんな昔の話、とお思いかもしれませんね。
そう思う方こそ、ぜひ一度読んでみてください。
概要はこういうものです。
『私たち(Page , Eric , Sergey)はGoogleを従来の企業とは違った風に経営するつもりです。非上場企業として価値を築いてきた手法を上場後も継続します。アナリストの期待に沿うように四半期毎の利益を平準化することはせず、長期的企業価値の最大化に役立つ経営判断をします。
短期利益を犠牲にし、ハイリスクハイリターンの投資を行うかもしれません。そしてその結果、株価は下がるかもしれません。このことを理解した上で投資をして欲しいのです。
私たちは資金を長期に投じる投資家と豊かな関係を築きたいと考えています。会社を理解していただくため、この手紙を書きました。ミッションと事業内容はプロスぺクタスに書いてありますので注意深く読んでください。』
かなりの自信が感じられる内容で、日本人の感覚からすると驚いてしまうと思います。
参照:『IPO Founders’ Letter』
筆者:KM
ルミナスコンサルティング株式会社 はIFRS関連業務(website)、会計英語コーチング等により企業及び人材のグローバル化を支援しております。
お問い合わせの方はこちらをクリックください。