シャドウイングを行う時に気を付けたい事

英語
2020.05.27

 

シャドウイング(Shadowing)は、英語の音声を聞きながらそれを真似して発音するトレーニング方法で、聞こえて来る英文のすぐ後ろを追いかけて行くのが特徴です。慣れて来ると“ながら勉強”も出来るため、忙しいビジネスパーソンのトレーニング方法として注目されつつあります。今日はシャドウイングで英会話力は向上するかについて考えてみたいと思います。

外国語を学習する上で、インプット系かアウトプット系かを意識することは大切です。インプット系とは『読む』『聞く』という受動的活動が行われる学習。これに対してアウトプットとは『話す』『書く』という能動的活動が行われる学習を指します。この点、シャドウイングはどういった性質でどの力を高めるトレーニングなのでしょうか。

口から言葉を発するトレーニングのため、アウトプット系のようにも思えますが、『聞いた言葉をそのまま口に出す』という行為は受け身の行為であり、能動的なトレーニング方法とはいえません。

聞いた言葉をそのまま口に出すというシャドウイングの代表的なメリットとして、以下の3点が挙げられます。
1.英語の発音に必要な口の筋肉が鍛えられる。
2.音を捉える力や発音、抑揚が強化される。
3.聞きながら話す力が身に付く。

シャドウイングは身体(口)を動かす事もあって達成感が得やすいのですが、自己流で発音やイントネーションのクセがついているという方をしばしばお見受けします。また、方法を間違えるといくら時間をかけてもいっこうに英語力が上達しないという事が起きますので、正しい手法で行う事が上達には不可欠です。

ではどのような点に気を付けたらよいのか?いくつかお伝えしましょう。

1.口を大きく開ける。
見過ごされがちな点ですが、とても重要です。聞こえて来る音声を真似するといっても、ただ同じ様に言うだけでは効果は出ません。小さい声ではなく、口を大きく開けて大きい声を出します。できれば腹式呼吸を意識すること。次に抑揚についてですが、日本語は思っている以上にフラットですので意識してもし過ぎる事は無いでしょう。

2.自分の声を録音する。
シャドウイングによって音を捉える力や発音が強化されます。より大きな効果を出すために音声を録音することをおすすめします。セルフチェックによるシャドウイングは、既に発音やイントネーションを身に着けている人が間違いを減らすために行うような場合には効果を発揮します。スポーツに例えていただくとわかりやすいでしょう。例えばスキーの練習をするときに上手い人の滑りをみてみた通りに滑ればよいと言っているのと同じことです。

3.教材のレベルに注意する。
難しすぎず、簡単すぎず、レベルにあった教材を選ぶ事が大事です。レベルが合っていないと上達が遅れます。また、自分が興味を持てる内容であることも重要なポイントです。

4.実際の場面をイメージする。
実際に使っている場面をイメージしながら行うとより効果的です。話し手の感情を想像しながら口に出す事で、より臨場感のある話し方(抑揚)が身に付くことが期待できるからです。 

シャドウイングを正しく行えば効果が得られるものの、やはり受け身のトレーニングの部類に属しますので、これだけでは英語を話せるようにはなりません。英語が話せるようになるには別のトレーニングをしなければなりませんので、学習の際に気を付けていただきたいと思います。


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