英語が上達する人の時間の使い方

英語
2020.06.29



語学に限らず何かを成し遂げようと思った時に重要なファクターになるのが『時間』です。
現実問題として、社会人は仕事、家事、介護、育児などで忙しく、自由になる時間が十分にないと言いたい事もあるでしょう。時間には限りがあり、かつ消費した後は決して取り戻すことが出来ません。使える時間に限界がある中で英語力向上という成果を出そうとするならば、重要なものを選び、集中して学習することを意識せざるを得ません。

学習内容を絞る
何を選び、何を捨てるかの優先順位を決めるには判断基準が必要です。私達は日々様々な情報に接してはいるけれども、改めて考えると何を軸にして判断すれば良いのかわからなくなっているのではないでしょうか。選びとる力が試されています。
”仕事のため”という目的を前提にするならば、属する業界の特性、自身の強み、現在の力、学習の戦略ぐらいはわかっていなければなりません。そこに照らして自分に必要なものを見極めて行く。判断基準に即して優先順位が付けられない状態で学習をはじめると余計な学習を行ってしまう。たとえば目に留まった英文をやみくもに集め、暗記するというような事が起きます。

私たちの講座では、たとえば目標が『会議でファシリテートする』という事ならば、そのために鍛えなければならない力を明確にしたうえで具体的学習にアプローチしています。本質がわからない状態で学習を進めると、まるで闇の中を手探りで進んでいるかのような気持ちになるものですが、現在の自分がやらなければならない事を判断できるようになるとそのストレスから解放されます。迷いから解放される事の効果は計り知れません。

正しい方向に進む
目標を明確にして学習をスタートさせたとしても、いつの間にか方向性がずれているという事が起きます。よくあるのが目的のすり替わりです。たとえば、ビジネスコミュニケーション力を高めたくて学習していたはずなのに、いつのまにか資格試験型の勉強にすり替わってしまうというようなことです。知らず知らず自分が興味ある事柄に意識が向いてしまうのが人の性。受験勉強が得意な人や好奇心が旺盛な人は注意が必要です。資格試験と言うとまずTOEICや英検が頭に浮かびますが、会計人としてはたとえばUS-CPAの受験テキストを英語学習のために紐解くというような事もこれにあたります。

資格試験型の勉強にはまず何より無駄が多いという弊害があります。そもそも受験テキストに出て来るような表現をそのまま使うことは稀ですし、これらの言葉をそのまま受け入れて使おうとすると、堅苦しく、意味が伝わりにくい表現をするクセが身に付いてしまう。
堅苦しく長い文章は、表面的には何か意味のある事を言っているように聞こえるかもしれませんが、ネイティブや英語が出来る人からみると、このような表現を通常は用いないから何かの本などを丸暗記したんだなと言う事がまるわかりです。また、相手にとってみれば歩み寄って話しているのに堅苦しい言葉で返されたら、”自分と距離を置きたいと思っているのかもしれない”と感じることもあるでしょう。
プロフェッショナルとして自身の考えを相手に伝え、コミュニケーションを図るはずが、やればやるほど目的からどんどん遠ざかって行ってしまう事になりかねません。周囲に適当な教材が見つからずこのような方法をとらざるを得なかったということもあるかもしれません。とはいえ一度ついたクセをとるには相当な努力が必要になりますので、使用する場合は注意して下さい。

専門的な単語やフレーズを沢山おぼえたら英語が話せるようになるというのは幻想です。もちろん暗記を否定するものではないですが、私たちの講座では、暗記に頼らず出来るだけ自分で頭を使って考え、言葉を紡ぎだすことを推奨しています。応用力がつき、思考のトレーニングにもなるからです。
目標に照らして方向性は正しいのか、いったいこの学習は何のためにやっていて、自身の英語力を向上させるためには何がポイントになるのかを整理すること。質の高い学習を続けるために、これらを講座内で定期的に確認して軌道修正する機会を設けています。大人になってから学習することの強みは、知識や思考力を蓄えているという点です。これらを駆使すれば効率的にレベルアップできる可能性は高くなります。

実行する
学習の方向性が定まったらあとはやるだけなのですが、これが意外と難しい。理解することと実行することとは別とはよく言ったものです。管理部門の人間には繁忙期があり、そのために十分学習ができない時間が出て来ます。クライアントや同僚との会食などのため学習時間がとれないという事もあるかもしれません。これらの付き合いは仕事の延長であるから削る事は出来ないというのがその理由です。
とはいえ、もし英語学習が自身にとって重要と位置づけられるのであれば、何か他の方法で時間を捻出することを考えなければならないでしょう。繁忙期のように忙しくなる事が予めわかっているような場合はもちろん、予測不可能な状況にどのように対処するかが目標を達成できるかどうかを左右するのですから。

考えてみると、予測外の出来事はこちらが思った以上の頻度で起きています。ここ3ヶ月で何が起きたかを考えてみて下さい。コロナウイルス拡大防止に伴う在宅勤務実施のために学習環境が整わず学習できなくなったと言う人もいれば、学習できていると言う人もいるのではないでしょうか。
いずれにせよ、優先順位を決めておかなければ、突然起きた事態に振り回され続ける可能性が高くなります。自分に与えられた有限の時間を何にどれだけ費やすのか、時間の使い方が非常に大事です。

実際に成果を出すには3か月から6か月集中して学習し、自分にあった学習パターンを身に付けるのが良いでしょう。英語の学習に費やす時間と言う意味では、長い時間をかけてじっくりやるのと短期で集中するのでは、短期集中型のほうが圧倒的に効果があがります。一度軌道にのった後は、定期的に時間を割くことで足りるようになります。以上を見誤らなければ、登ろうとしている山は思ったより低いと感じるでしょう。

筆者:KM

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