#1-2 日本とは異なるグローバルな会議での作法

インタビュー
2017.10.11

こちらのインタビューブログでは実際に英語を使って
グローバルにお仕事をなさっている方にご自身の経験をお話いただいています。

各方面のエキスパートの方々が、
皆様から寄せられた”英語に関する疑問”にお答えしてゆきます。
少しづつ更新してゆきますので、お付き合いください。


(1)では、ネイティブスピーカーからみた「日本人と英語」をテーマに、
Hさんのご経歴と現在のお仕事についてお伺いしました。
今回からは皆様からいただいたお悩みにお答えいただきたいと思います。

L 「では、最初の質問です。」

【質問】
外資系に転職したいと考えています。
先日面接を受けてみたのですが、自由闊達な雰囲気が私には向いていると思ったからです。
ただ私は英語が得意ではありません。就職出来たとしてもやっていけるか不安です。
外資系に転職するには英語がネイティブレベルに出来ないと無理なのでしょうか?
(30代 女性 会計関連業務)



●外資系社員でも英語が苦手な人はいる

L 「たしかに外資系には英語がペラペラの人ばかりが働いていそうなイメージが
   ありますね。この点について、Hさんのご意見を伺えますか?」

H 「外資系と言っても英語がネイティブレベルの人ばかりではありませんよ。
  社内の英語のレベルは高くないと思います。」

L 「それはHさんがネイティブだからなのでは・・・(汗)。」

H 「いえいえ。そんなことはないんです。
  うちではTOEICの点数を昇進条件にしていますが、クリアできずに昇進でき
  ない人がけっこういます。450点とかね。」

L 「ほぅ、本当ですか?450点とは意外ですね。」

H 「それよりも大事なことがあります。」

L 「大事なこと・・・」

H 「はい、会議で発言することです。」

L 「会議は英語でしょうか?」

H 「もちろんです。」

L 「やっぱり・・・。」


●グローバルな会議のお作法

L
 「グローバルな会議ではどのような方が出席し、
  どのように進行してゆくのでしょうか?」

H 「まず時間帯ですが時差の関係でヨーロッパとの会議は夕方、
  アメリカとの会議は朝と決まっています。受注決定会議は全世界から50人位
  集まりますね。」

L 「お国柄のようなものはあるのでしょうか?」

H 「そうですね。欧米人とインド人はよく発言しますよ。逆に日本人と韓国人は
  何 も言わないです。これは担当者が変わっても同じですね。」

L 「韓国人の方もあまり発言をしないというのは意外でした。」

L 「いろいろな国の方とお仕事をなさる上でのご苦労はあるのでしょうか?」

H 「苦労というわけではありませんが、気を付けないといけない事はあります。
  たとえば人事評価や仕事の結果についてフィードバックをする際は、相手がど
  の国の人かを意識しています。受け止め方が違いますから。」




L 「日本人と話をするときに気をつけられている事はありますか?」

H 「そうですね。いわゆる純日本人の方と英語で話をするときは、
  彼等の言う ”Yes”  が必ずしも 『はい、そうです。』 という意味ではない、
  という事を踏まえ、聞き方やどういうつもりでYesと言ったのか、
  意図に注意するようにしています。

  このような日本人独特の表現は外国人からもよく指摘されることです。
  ですから、皆さんが英語でお話なさる場合は、日本人の感覚で気軽にYesと言ったりすると
  ご自身の意図とは異なる理解の仕方をされてしまうことが多々ある
という事を知っていて
  いただけたらと思います。 」

L 「なるほど。話す相手の国籍によって表現を使い分けていらっしゃるのですね。
  とても興味深いお話です。日本企業にとっても、そんなに遠い先の話ではない
  ように思います。」


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