グローバル化で問われる発言の「質」と「量」

会計英語コーチング講座の受講生の一人から、海外で国際会議に出席するという話を聞いて思い出した事があります。NY上場企業の役員をはじめ、グローバルに活躍なさる方々へのインタビュー時にいただいたコメントの事です。それは例えば以下のようなものでした。

・グローバル水準では会議は決める場であり、会議中に何も発言しないようでは誰にも相手にされなくなる。総じて日本人はほとんど発言しない。会議で発言しないとかえって目立ってしまうのに。
   
・会議は貢献するためにある。発言しなければいけないとはいえ闇雲に意思表示をすればよい訳ではない。理由や根拠を論理的に述べ、新しい視点や気付きを与えられなければ、結局は一蹴されて終わってしまう。
   
・異文化理解という点で、日本人と話をする際にはYesが必ずしも同意の意味ではないことがある点に注意している。何でもYesというのがわかりにくい。

これを聴くと、ますます発言出来なくなってしまいそうですね。

確かに、日本の会議では意見の衝突や議論を重ねて結論を出す事が少なく、事前に根回しを済ませ、会議では同意だけを求めるようなこともあるのではないでしょうか。
しかしながら、ことばで理解を促したり、相手を説得する必要が無い状況では、コミュニケーション力がいっこうに高まりません。

そして日本国内の会議においても、発言することは当然として発言の『質』をどのように高めるかという事について意識が向けられる時代になってきている事を、私自身がひしひしと感じています。これもグローバル化の影響を受けてのことなのでしょう。

多様性が浸透してくると阿吽の呼吸は通じず、立ち居振る舞いや雰囲気から意を組んでくれることは期待できなくなります。
ですので、国際会議に出席するとの相談を受けた場合には、まずは一言でも発言することから始めてはどうかとご提案しています。もちろん ”万全な準備”をして。

受講生の方が、良い成果をあげられますように。

筆者:KM
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